(5)燃料油(重油)の経時変化実験
石油製品として、A重油、C重油(1号、2号)の3種類の重油について経時変化実験を行った。
その結果を図-1.11に示す。
図-1.11 燃料油の性状変化 (夏期データ)
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A重油は原油に比較して、密度、粘度も小さく、沸点的にも平均的に軽くまたムース化に寄与するアスファルテン含有量も殆どないため、流出時には性状変化も殆どなく、強い波条件下など条件が厳しくなると分散傾向を示す。一方、C重油は原油に比較して、密度、粘度も大きく、また軽質分も含有していないため、流出と同時に急速にムース化が進行し、安定したムース油を形成する。これは、原油の分類のなかの安定なムース油を形成する低流動点・重質グループの原油に比較しても、さらに流出油の粘度も大きくなる。粘度の違いで分類されているC重油1号、2号の流出油の違いは、全般的に、オリジナル油の粘度の大きなC重油2号の方が、流出油の粘度が高くなっているが、一部の条件下においては逆転しているケースもあり、両者の差はクリアになっていない。
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