油流出ワークショップ
大規模油流出事故対応における最近の課題　

   石油連盟は、毎年新しく興味深いトピックをワークショップに取り入れ、エクソン・バルディーズ号事故（1987）、湾岸戦争による油流出（1991）、ナホトカ号事故（1997）、メキシコ湾原油流出事故（ディープウォーターホライズン、2010）等の大規模油流出事故から学んだ教訓に基づく対応戦略の開発について、解説してきた。今回は、「大規模油流出事故対応における最近の課題」をテーマに、第10回油流出ワークショップを2023年2月22日（水）に開催する。
   この3年間、COVID-19の流行状況は、我々の日常生活と働き方において大きな注目を集めてきた。感染の流行はおおむね収拾がつきつつある一方、業界では環境被害の防止と抑制の試みを続けており、そこで直面する新たな課題に、注意を向けるようになっている。そのきっかけのひとつは、毎年行われるこのワークショップで他の人々および専門家の経験を学んだことによるものである。

   今年度のワークショップでは、船舶交通量の多い海峡で起きた事故が対応上難しい課題を呈しており、それらの事故対応で得られた最新の経験に加えて、最近の事故およびポストコロナ環境下の新しい課題に対処するため取った方法について直接話を聞く。
   さらに、2020年から船舶用の低硫黄燃料油が、大気汚染防止の観点からIMOの規制の下導入されており、このような石油製品が持つ特性を学ぶ必要がある。そうすることによって、低硫黄燃料油について理解を深め、将来の事故に備えることが可能になる。
   講演終了後には、参加者と講演者が自由に討議するためのセッションを設け、質疑応答の他、講演で提起された問題の理解を確認し、掘り下げる。